イルカ・クジラの種類

イルカやクジラは大きく2つの亜目に分類されています。

ヒゲクジラ亜目

ヒゲクジラの仲間には歯がない。
歯の代わりに上あごから生えた「ひげ板」を用い、海水などからエサをろ過して食事をする「濾過接触(ろかせっしょく)」という方法で小魚やプランクトンのような「小型の生物」を捕食している。
捕食方法は「呑み込み型(すくい取り型)」「濾し取り型」「掘り起こし型」に分かれ、タイプによってひげ板の長さ、硬さが変動する。

ヒゲクジラの仲間

・セミクジラ科
・コセミクジラ科
・ナガスクジラ科
・コククジラ科

セミクジラ科

セミクジラ科は大型のクジラのグループ。
口のラインが大きな弧を描いているのが特徴で、ヒゲクジラの中でも最も長いひげ板を持っているのが特徴、
外見上の特徴として背びれがないこと、口のライン、胴が太いのが特徴で、漢字では背中が美しいことから「背美鯨」と書く。
16世紀以来乱獲の対象となっており、現在は絶滅危惧種とされる。
セミクジラ科に属するホッキョククジラは非常に長命で200年以上生きるといわれている。
2007年にはホッキョククジラの体内から武器の一部が発見され、115年~130年生きた個体だとされている。

セミクジラ科に属する種

・ホッキョククジラ
・タイセイヨウセミクジラ
・ミナミセミクジラ
・セミクジラ

コセミクジラ科

コセミクジラは解剖学的にはセミクジラ科に似ており、DNAではナガスクジラ科に似ている不思議なクジラ。
ヒゲクジラ類の中では最小で、成体の体長は約5メートル程。
生きている状態で発見することが非常に難しく、生態などの詳しいことはまだあまり解明されていない。

コセミクジラ科に属する種

・コセミクジラ

ナガスクジラ科

ナガスクジラ科はヒゲクジラ類の中で最も多様なグループである。
体長の4分の1にもなる巨大な頭を持つ
史上最大の生物である「シロナガスクジラ」もここに属する。(体長33m)
世界中に分布しているため、多くの国で観察することが出来る。
特徴的な外見として下あごにある畝(うね)が他の種類と比べても非常に発達しており、下あごから胸鰭の後ろまで伸びている。
摂餌時には蛇腹のように広がり、口の中の空間が広がることで大量のエサを捕食することが出来る。
また、地球上でもっとも大きい持続的な鳴き声を発することが出来、数百キロメートル先まで声が聞こえる。
声の周波数も幅が広く10Hz~40kHzといわれる。(人間の声は18Hz~15kHz程)
大半のナガスクジラ科は、冬を過ごす温帯の繁殖地域と、夏を過ごす寒帯の採食地域の間で長距離の季節回遊を行っている。

ナガスクジラ科に属する種

・ミンククジラ
・クロミンククジラ
・イワシクジラ
・ニタリクジラ
・シロナガスクジラ
・ツノシマクジラ
・ナガスクジラ
・ザトウクジラ

コククジラ科

コククジラ科はコククジラ1種のみからなる科である。
背びれがなく、身体には特徴的な白や黄色オレンジの斑点と、突起から尾びれにそって6~12程隆起しているコブが特徴的。
海底の底から甲殻類や二枚貝を濾しとるような捕食するため、ひげ板がヒゲクジラの中で最も小さく、硬い。
尾鰭は広く、大きなものだと3~3.6mにもなる。
頻繁にブリーチング(体を水面から出し叩きつける行動)やスパイホイップ(顔を水面からだす行動)を行い、また、船が近づくとよく近寄ってくる。
特にスパイホップはコククジラを代表する行動である。
北アメリカ沿岸とアジア東部に生息しているが、アジア東部の個体は数が激減し現在絶滅の危機に瀕している。

コククジラ科に属する種

・コククジラ

ハクジラ亜目

ハクジラの仲間はその名の通り歯があり、発達し、主に魚類やイカ類を捕食する。
哺乳類は切歯、犬歯、臼歯などの機能と形が違う歯を持つ「異形歯性」と、同じ歯が並ぶ「同形歯性」があるが、ハクジラは同じ歯が並ぶ同形歯性になる。

ハクジラの仲間

・マイルカ科
・マッコウクジラ科
・コマッコウクジラ科
・イッカク科
・ネズミイルカ科
・アカボウクジラ科
・カワイルカ科

マイルカ科

食物連鎖のトップであるシャチから、多くの水族館で飼育されるバンドウイルカ、また吻先の無いゴンドウクジラなども属し、イルカからクジラまで多くの種が該当する。
属する多くの種類は群集性が強く群れで行動し、数頭から数千頭の群れ(ポット)で暮らしている。
生息域も広く、世界中の海に生息しており基本的には沿岸に住む種が多いが、深く潜る種も確認されている。
ネズミイルカ科と似ているが、その見分け方は歯の形でわかる。
マイルカ科は円錐形に対し、ネズミイルカ科はへら状(先端が丸い)になっている。
鯨類の中で人間と関わること多い一般的な科である。

マイルカ科に属する種

・イロワケイルカ
・チリイロワケイルカ
・コシャチイルカ
・セッパリイルカ
・マイルカ
・ハセイルカ
・マダライルカ
・クリーメンイルカ
・スジイルカ
・ハシナガイルカ
・タイセイヨウマダライルカ
・ユメゴンドウ
・オキゴンドウ
・コビレゴンドウ
・ヒレナガゴンドウ
・ハナゴンドウ
・サラワクイルカ

・タイセイヨウカマイルカ
・ハナジロカマイルカ
・ミナミカマイルカ
・ダンダラカマイルカ
・カマイルカ
・ハラジロカマイルカ
・セミイルカ
・シロハラセミイルカ
・シャチ
・カズハゴンドウ
・コビトイルカ
・シナウスイロイルカ
・アフリカウスイロイルカ
・シワハイルカ
・バンドウイルカ
・ミナミバンドウイルカ
・カワゴンドウ

マッコウクジラ科

ハクジラの仲間の中で最大種。
雄が圧倒的に大きく雌の三倍ほどになる。
大人の雄になると最大40トンを超える。
小さな顎を持ち、深海で吸い込み型の捕食を行うと考えられている。
頭部は左右非対称でそのため噴気孔は頭部の左側先端にあり、呼吸の際に出るいわゆる「潮吹き」は左斜め方向に噴出される。
世界中に分布するが、雌雄で生息範囲が異なり、雄は行動範囲が広く、長距離の回遊を行うのに対し、雌と若い個体は熱帯と亜熱帯地域の水深の深い海に生息する。
マッコウクジラ科の頭部は非常に特徴的な形をしているが、中には蝋状の液体・脳油(spermaceti)が詰まっており、それらは音を生み出す役割がある。

マッコウクジラ科に属する種

・マッコウクジラ

コマッコウクジラ科

マッコウクジラ科の近縁の科。
マッコウクジラに比べると非常に小さく、頭の形状もマッコウクジラほど大きくはない。
海の上での発見が非常に難しい為、詳しいことがあまりわかっていない。
と、いうのも水面付近にいるときは特に何もせずにただじっとしているだけなので、非常に穏やかな海況でないと発見が難しい為である。
外見上の特徴として、頭部は四角ばっえおり、下あごは奥まっており、また目の後ろに魚のエラのような模様がある。
マッコウクジラに似た脳油気管が備わっているが、マッコウクジラと比べると小さい。
頭部は左右非対称でそのため噴気孔は頭部の左側先端にある。

コマッコウクジラ科に属する種

・コマッコウ
・オガワコマッコウ

イッカク科

中型のハクジラの仲間。
イッカク科はイッカクとシロイルカの2種からなっており、共に北半球にのみ生息する。
群集性が強く、小さな群れで移動をする。
身体の表面は断熱性のある厚い脂肪層に覆われ、北極の水温から身を守っている。
産まれた時の体色は共に暗褐色から灰色で、年齢と共に体色が変わっていく。
背鰭はなく、代わりに稜線がある。これは海氷で覆われた地域でも生き延びるために適応した結果だと考えられている。

イッカク科に属する種

・イッカク
・シロイルカ

ネズミイルカ科

生息域は沿岸が多いが、警戒心が強く船にはあまり寄ってこない。
鯨類の中でも特に小型の種が多く、成体は4mを切る事と吻先を持たないことが特徴で、英語ではポーパス(Porpoise)と呼ばれている。
この科には鯨類最小種で絶滅危惧種のコガシラネズミイルカ(最大1.5m程)も属している。
歯の形はへら状(スペード型)で先端が丸い形状となっている。
マイルカ科ほどの群集性はなく、小さな群れで暮らす。
曲芸的な動きはあまり見せない。

ネズミイルカ科に属する種

・スナメリ
・メガネイルカ
・ネズミイルカ
・コガシラネズミイルカ
・コハリイルカ
・イシイルカ(リクゼンイルカ型とイシイルカ型に分かれる)

アカボウクジラ科

世界の大側哺乳類の中でも最も謎に包まれた動物である。
くちばしがあるが長さや突き出し方は種で異なり、喉には必ず前側でつながる2本の畝がある。
ほどんどの種で尾鰭の切れ込みが浅いか殆どない。
胸鰭も小さく、付け根にには胸鰭ポケットと言われる浅いくぼみがある。
潜水が得意で主に深海のイカや魚を食べる
吸い込み型の採食で捕食を行う。

アカボウクジラ科に属する種

・ミナミツチクジラ
・ツチクジラ
・キタトックリクジラ
・ミナミトックリクジラ
・ロングマンオウギハクジラ
・ヨーロッパオウギハクジラ
・タイヘイヨウオウギハクジラ
・ハッブスオウギハクジラ
・コブハクジラ
・ジェルヴェオウギハクジラ
・イチョウハクジラ
・ミナミオウギイハクジラ
・ニュージーランドオウギハクジラ
・ヒモハクジラ
・アカボウモドキ
・オウギハクジラ
・ペルーオウギハクジラ
・バハマオウギハクジラ
・ タスマニアクリバシクジラ
・アカボウクジラ
・クロツチクジラ

カワイルカ類

カワイルカは4科(インドカワイルカ科、ヨウスコウカワイルカ科、ラプラタカワイルカ科、アマゾンカワイルカ科)に分かれる。
ほとんどの種は南アメリカやアジアの淡水の河川に生息しているが、ラプラタカワイルカに関しては海水の加工や沿岸に生息する。
カワイルカは体長2~3m、くちばしが長いのが特徴。
体色は、灰色、黒色、黄色、白色、ピンクと多彩で、年齢と共に体色が変わる個体も多い。
濁っていて視界の良くない水域を好むため、目は小さく視力は良くないとされる。
頸椎が癒合していないので首を柔軟に動かすことが可能な数少ない種である。
全種、絶滅危機に瀕しており、ヨウスコウカワイルカは2004年以降発見されていない。

カワイルカに属する種

・インドカワイルカ
・ラプラタカワイルカ
・アマゾンカワイルカ
(・ヨウスコウカワイルカ)

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