フリーダイビングとは?

フリーダイビングとはスキューバダイビングのようにボンベなどの呼吸器を使わず、自分の呼吸だけで水中を潜るスポーツ。スキンダイビングに競技要素を取り込んだスポーツであり、スキンダイビングのトレーニングとして多くの方がフリーダイビングを始めています。

競技としても人気が上がっており息を長く止める競技や平行にどれだけ距離を泳げるか、潜れる水深を競う競技として日本をはじめ、アジア、世界で競技人口が増加しています。

スキンダイビングやシュノーケリングとは違うの?

遊びがスキンダイビング、競技がフリーダイビング?

日本と海外で言い方が異なり、日本では遊び感覚で素潜りすることを「スキンダイビング」、素潜りの競技を「フリーダイビング」ということが基本です。

英語圏ではスキンダイビングもフリーダイビングも全て「フリーダイビング」と言います。そのため海外ではスキンダイビングという言葉は通じないためフリーダイビングと言うようにしましょう。

フリーダイビングの大前提が「水中」を潜ることにあるため、シュノーケリングは水面から水中を覗くアクティビティのためフリーダイビングの中には入りません。

ダイビングの種類比較表

シュノーケリング 水面から水中を覗いて楽しむ
スキンダイビング 水中を一息で潜り楽しむ
フリーダイビング 競技として素潜りを楽しむ
スキューバダイビング 呼吸器付きで水中を楽しむ

ダイビングの種類比較表

フリーダイビングってどんな人が始めるの?

多くはスキンダイビングのスキルアップ目的!

水中でより長く余裕でいられるようになりたい!
より深くに潜り遊びたい!
イルカともっと上手に泳げるようになりたい!
泳ぎが得意なのでフリーダイビングの選手を目指したい!
エクササイズとして始めたい!

フリーダイビングは素潜りの競技ではありますが、実際参加者の多くはスキンダイビングでより長く水中で遊べるようになりたい、イルカともっと一緒に泳ぎたいという目的で素潜りの「特訓」として参加しています。競技者を目指すわけではなくとも、素潜りスキルの向上のため必須といえるスポーツなのです。

素潜りを趣味とするなら必ず通る道と言えます!

フリーダイビングを始めるには資格が必要?

まずはルールや水の知識をつけることが重要!

フリーダイビングやスキンダイビングを始めるために資格を取ることは必須ではありませんが、本格的に練習会に参加するためには資格が必要になります。資格を取ることで正しい知識とスキルを身に着けることができ、安全に練習を行うことができるようになります。

近年スキンダイビングもフリーダイビングも人気が上がり、同時に事故がとても多くなったことから資格を持っていないと参加できないアクティビティも増えてきているため資格取得は大きなメリットがあります。

各ダイビングコースの大きな目的は「自分たち」でダイビングを楽しめるようになること、それを目標にレスキュースキルなどもしっかり身につけましょう。

フリーダイビングってどんな競技があるの?

競技を通して特訓方法を学ぶ!

フリーダイビング競技の中で沢山の種目がありますが、フリーダイビングライセンスコースではその中でも最もポピュラーな種目の3つを体験してもらいます。

この3つの種目に参加し、記録を伸ばすことがスキルアップのカギになります。

スタティックアプネア
閉息潜水

脱力した状態で水面にうつ伏せに浮かび、閉息時間の長さを競います。競技中は酸素を消費することを極力抑えるため、身体の動きは一切ありません。
身体的な能力に加え、心理的なコントロールが大きく影響する種目。誰にでも簡単にできますが一番奥の深い種目と言えます。
普段からスタティックを鍛えることで潜水耐性が強くなるため基礎トレーニングとしてもとても重要です。

ダイナミックアプネア
平行潜水

一呼吸で水平方向に移動できる距離の長さを競います。主に競泳プールなどで開催するため一番身近で参加できる競技です。
競技種目は3種類あり自分の得意な分野で出場しましょう。

ウィズフィン

ウィズフィン種目はフィンの規定はなく、どれだけ水平に長く潜水できるかを競います。泳ぎ方もフラッター(両足交互キック)やドルフィンキック(両足揃えてキック)どちらでも問題ありません。
一キックで泳げる距離が最も長く、スピードも速い両足揃いのフィン「モノフィン」を使用した選手が多く、ダイナミック競技で重要なアイテムとなります。

バイフィン

バイフィンは最近誕生した競技で、ドルフィンキックが禁止のフラッターキック限定の種目。つまりモノフィンは履けないためゴムフィンやロングフィンで参加する競技となります。
バイフィン競技のおかげで一般のダイバーも競技に入りやすくなったためフリーダイビング発展に貢献してくれた種目です。

ウィズアウトフィン

ウィズアウトフィン、通称ノーフィン競技はフィン無しで素足で泳ぎ距離を競う競技です。
フィンを使えないため水泳経験者などが有利になる競技で、トップ選手になるとウィズフィンの記録を超える選手も多くいます。

コンスタントウェイト
垂直潜水

コンスタントウェイト競技は海でどれだけ深く潜るかを競う競技です。最も過酷な競技ではありますが花形競技とされ世界のフリーダイバーがこの競技に魅了されています。
コンスタントウェイトとはウェイト量を変えずに泳ぐという意味があり、潜水の基本競技となります。

コンスタントウェイト・ウィズフィン

ダイナミックと同じく、フィンの種類、泳ぎ方を問わず参加できる競技です。これもモノフィンでの出場選手が最も多く世界記録は全てこのモノフィンで出されています。

コンスタントウェイト・ウィズバイフィン

こちらもダイナミックと同じく、2枚フィンでフラッターキック限定の潜水競技です。

コンスタントウェイト・ウィズアウトフィン

こちらもダイナミックと同じくフィン無しで競う競技です。

フリーイマージョン

こちらは他競技と多少異なり、ウェイトに関するルールは同じですがロープをつかみながら潜水することが可能となり、泳ぎのスキルとは違うスキルが求められます。
もちろん浮上時もロープをつかんで上がるため泳ぎが苦手な方にもチャンスがある競技です。

フリーダイビングの大会はあるの?

日本では年に10回前後、世界でも多くの大会が開催されています!

フリーダイビングの大会は様々な団体により日本でも多く開催されています。フリーダイビングのライセンスがあれば参加できる大会が多く、ビギナーでも参加可能。フリーダイビング競技にのめり込んだら一度は自分の記録に挑戦するために出場もしてみては?

大会についてはこちらよりご確認ください。

フリーダイビングの大会とは?

フリーダイビングに必要な器材とは?

専用器材で安全に楽しみもう!

フリーダイビングやスキンダイビングは器材に依存するスポーツであるため、選択を間違えると大きな事故の元。使用する器材はインストラクターと相談して決めることがオススメです。

安価なシュノーケリング器材と混同されがちですが、海水や水圧に耐えられ、自分のスキルや体型に合った器材を選びましょう。

フリーダイビングマスク

フリーダイビングでは水の抵抗が少なく、圧平衡(マスク内の水圧変化)を少なくするためコンパクトなマスクが適しています。ゴーグルで参加する場合もある。

シュノーケル

シュノーケルは競技ではメインで使いませんが、普段レジャーで遊ぶ場合は水の抵抗が少ないように顔に沿った形で湾曲したスノーケルを選びましょう。

ロングフィン

ロングフィンはダイビングフィンより一キックで良く進むためフリーダイビングでは必須になります。素材、硬さ、形状の種類が多く、必ず用意する前に試着することが望ましいです。

モノフィン

モノフィンは足を揃えて履く特殊なフィン。上級者向けの器材のため、フリーダイビングに慣れてきたころにインストラクターに相談してみましょう。

ラバーベルト

ウェイトをとりつけるためのベルトですが、フリーダイビングは大きく呼吸しお腹を膨らますためナイロン製ではなく必ず伸びのよりゴム製かシリコン製のベルトを使用しましょう。スーツとの密着性も高くずれにくくなります。

ダイブコンピューター

ダイブコンピューターは潜水時間などを測る時計としての役割と、水深を測れるコンピューターとして大事なアイテムになります。スキューバダイビング用も使用可能ですが、フリーダイビングモードがついてるコンピューターを選びましょう。

SCSウェットスーツ

ウェットスーツは泳ぎやすさ、保温性など最もフリーダイビングのパフォーマンスに影響を与えるため、マスクやフィンなどより専用のものをしっかり選びましょう。SCS加工(撥水加工)されたスーツは潜水の抵抗を減らしてくれるため必須となります。

ラニヤード

ラニヤードはコンスタント競技で使用するロープと身体を繋ぐ安全具です。レジャーでは使用したいため馴染みがないですが、これがあるおかげで選手は安心して深い海へ挑戦することができます。命を預ける器材のため必ず専用のものを使用してください。

ノーズクリップ

ノーズクリップはプール競技で使う鼻栓。フリーダイビング専用のクリップはしっかり装着でき、いざ外すときは外しやすい設計になっています。鼻を塞ぐことで息が漏れるのを我慢しなくて良いのでストレス軽減になり記録が伸びます。

フルイドゴーグル

フルイド(浸水)ゴーグル、通称リキッドゴーグルはゴーグル内に水を入れることで、裸眼より視界が見えやすくなる特殊ゴーグル。ディープ潜水ではマスク内の圧平衡が困難なため、このリキッドゴーグルをつけわずかな視界だけで潜水します。

ネックウェイト

ロブスターはプール競技用のネックウェイト。平行潜水では息を大きく吸うため上半身が浮き上がりやすく、それを上手く抑えてくれます。これを装着するだけで泳ぎやすさが格段に上がります。

EQツール

EQツールとはイコライゼーションツールの略。耳抜きのトレーニングに使用する風船具。普段から耳管のトレーニングは初心者、上級者問わずとても重要なため必須のアイテムとなります。

これ以外にも多くのフリーダイビング器材があります。
詳しくは別ページでご紹介しております。

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