スキューバダイビングを楽しむ為には海・ダイビングスキル&ルールなどについて知ってほしいことは盛りだくさん!楽しいこと、魅力的なことも大事ですが、ダイビング中に起こる可能性があるトラブルについても知っておく必要があります。今回は、もしもダイビング時に水中で逸れてしまった場合のことをお話させていただきます。ダイビング中はバディや複数人のチームを組んでまとまって潜ります。水中では各々自分の好きな生物や地形など水中世界を楽しみながら潜っております。そんな時についつい夢中になってしまい一緒に潜っているバディ、チームのメンバーとはぐれてしまう。。。ダイビング中に逸れることをダイビング用語で【ロスト】と言います。陸上で逸れてしまうのとまったく訳が違います。水中で逸れてしまった時点でトラブルは始まっております。。。このトラブルに対しての対象方法、回避方法などをご紹介いたします。もちろんこのトラブルに対する対処・回避方法につきましてはPADIオープンウォーターダイバーコースでもしっかりと学びます!学んでいるけど安全に潜っていれば使うことがない。。。使わないと忘れてしまう。。。なので忘れてしまった方今一度是非ご覧ください!
ダイビング中に逸れてしまう原因とは!?
ダイビング中のロストをしてしまうことにはいくつかの原因があります。まずは逸れてしまう原因について説明していきましょう。トラブルへの対処の第一歩はまずトラブルの原因を知ることです!
水面でのロスト
まずは水面でのロストについて、エントリー・エキジット時、水面移動中に起こることがあります。最も逸れる原因としては水面での浮力確保です。エントリー時に浮力の確保が出来ていないと水面移動等が大変困難になり沈んでいきます。海に入るエントリー口と潜降する場所が異なることがあります。この場合はしっかりと浮力を確保しておかないと本来潜る場所とは異なる場所から潜降することとなり、たちまちロストの原因となります。またダイビング終了後も浮力を確保しておかないと浮上後完了後にまた潜降してしまうことがあり身体にもよろしくなく、残圧も少ないなどいろんなリスクがある状態になります。水面では必ず浮力の確保をしながら活動していきましょう。次に逸れる原因となるのは水面移動で水面でのフィンキックの進み具合でも逸れる要因となります。キックが上手な人、下手な人、体力がある人、ない人とダイビングは様々な人が潜りますのでその辺の個々のスキルの差で逸れるなどがあります。こちらの対応策に関してはまずバディシステムをしっかりと活用しましょう!陸上や水中でのバディシステムは知られておりますが水面でもバディシステムを活用します!ビーチダイブの場合はフィン・マスクなどの着脱の際にお互い手助けしてあげましょう。装着が出来たら水面移動も一緒に移動しましょう!バディとしてそれぞれ安全を確認しつつ、万が一逸れてしまった際に一人ではなくバディで対応ができるようにしましょう。浮上後の水面移動等も同様です。水面もバディ活動を心がけましょう!また、水面移動にで使用するフィンキックに関しては素早く移動ができるようにスキルを身に着けると大変便利!スキンダイビングスクール初級コースでは水面でのスノーケリングや移動などを快適にできるようになるフィンキックを練習致します!詳しくは。。。https://truenorth.jp/tn-dolphin/school-dolphin-beginner/
水中でのロスト
今回のメインテーマとなるのが水中でのロストになります。ダイビング中はちょっとしたことで水中で逸れてしまうことが本当にあります。ここでは水中でのロストの原因と対応策について説明していきましょう!
水中でロストしてしまったら。。。最重要!!
まず!水中でバディ、チームとはぐれてしまったら。。。下記の手順で対応していきましょう!
①その場で止まり1分間数えます。
水中でロストした事が発覚したらまずはその場で一度活動を停止しましょう。着底できる場合は着底してされた方がいいかもしれませんね!事態を落ち着いて行動ができるようにしっかりと深呼吸して呼吸を整えます。呼吸が整ったら1分間数えながら周囲を見回して一緒に潜っていたバディやチームの人たちがいないかなど探してみましょう。
②1分間数えている最中でバディやチームのメンバーを探しましょう。
呼吸が整ったら1分間数えながらダイバーを探しましょう。この時に決して泳いで探そうとか合流しようとかは考えないでください!!水中を泳いでダイバーを探すのは大変難しいです。ガイドやインストラクターは水中を案内する側は水中の地形や進んでいる方向などを理解して進んでおりますので先ほど進んだ方へ戻ってくるなどは容易に可能ですが、ファンダイバーさんが同じように来た道を戻るということは基本的には大変難しいです。水中での道順などは改めて色々覚えるコツがあります。ただでさえ逸れている状態という大変ストレスがかかている状態となりますので判断力も大変ひどい状態です。決して探すという判断をせずにその場で止まり周囲を見る形で探しましょう!この時の為に一緒に潜るバディやチームリーダー、メンバーたちの特徴(主に器材の装備品の種類、器材の色、特徴など)を陸上で確認してそういうものを材料にして探しましょう。決してなんでもいいからダイバーについていけばOKというわけではございませんのでご注意ください!
③水中で合流が出来なかったら水面に向かって浮上しましょう。
水中で合流することが出来なかったら直ちに水面に向かって浮上していきましょう!浮上に関しては通常の浮上と一緒です。1分間に18メートルを超えない速度を保ちつつ決して急浮上をしないようにしましょう。この際に多くのダイバー達に質問されるのが「安全停止」はしなくてもOKなのか?結論から言うと安全停止はしなくてよいです!安全停止は体の窒素を水中で排出して次のダイビングに備える手順ですが、ロストしてしまった際は安全停止で水深5メートルへ留まるという行為が余計に逸れてしまったり、ロスト後1分後に浮上というルールを設けているため即座に水面に出るようにしましょう。その分浮上後は落ち着いてゆっくりと浮上することに徹しましょう!決して焦らず浮力調整をしながらご注意を!!
④水面についたらしっかりと浮力を確保して合流しましょう。
無事に水面まで浮上が出来たらまずはしっかりとBCDなどに空気を入れてふりょくの確保をしましょう!もしもBCDに入れられる空気が無い状態の場合はウエイトベルト落として浮力を確保してにBCDにオーラルインフレーションで空気を入れて浮力を確保しましょう。そのあとはバディやチームの人たちと水面で合流しましょう。この時には水中で移動をしなければすぐ近くで合流することが出来ますが、水中で泳ぎ回ってしまうとバラバラになって合流が困難になってしまうこともあります。またレスキューフロートを装備している場合は水面についたらフロートを膨らませて待つのも大いに役立ちます。
水中環境
まずは水中環境でのロストの原因を考えてみましょう!水中ロストで最も多い原因は視界不良です。雨の日やナイトダイビングで全体的に暗い状態や、水中が濁っていることでの視界不良、水中の地質とかでも影響は出てきます。砂地のポイントではフィンキックやダイバーが動くことで砂が舞ってしまい急激に視界不良になることもあります。砂だけではありません。春先で多いのが海藻ですね!伊豆&関東エリアでは海藻の林と言われるくらい春のダイビングポイントでは海藻がたくさん生えてきます。この海藻によっても視界不良になりロストする原因となります。さらに海藻の場合は海藻が絡まって拘束という別のトラブルがこともありますので要注意ですね。水中環境でのトラブル対応としましては、水中環境への影響を与えないダイビングを心がける、水底の砂を巻き上げないように浮力調整を心がけること、水中での動きを最小限にすること、特に手足をバタバタするということをダイビング中には行わないと意識をして活動することがとても大事です!海藻などが生えているエリアは海藻が体などに絡みその結果海藻が舞ってしまい透視度が悪くなります。なので海藻が生えているエリアにおいては極力海藻には近づかず景観等をお楽しみ頂けたらと思います!ロストを引き起こす水中環境はまだまだあります!次に潮流です。こちらは水面でも水中でも起こりうる状況ですが、水中は水面~水底で流れる速さが異なります。水面に近づくにつれて早くなり、水底に近づくと流れは弱くなります。みんな同じように進んでいるように見えても泳いでいる深度で進み具合が異なり結果気づいたら逸れてしまうということもあります。水中で流れを感じたらほかのダイバーさんと同じ水深などを意識して一人だけで泳いてるようなことは避けましょう!また水中環境でいうと地形もですね!ダイビング中に地形は時には死角を作りそのまま人数管理が出来ずロストの影響になってしまうことがあります。
ダイバー
水中地形によるロストもそうですが、ダイバー自身の影響でロストしてしまうこともなります。ロストで最も多い原因はバディシステムの活用です。先ほどもお伝えしました通りダイビング中はバディシステムがとても大事です。潜降も浮上も基本的はバディ同士で行いましょう!潜降・浮上はダイバー同士も逸れやすいですのでお互いが逸れないように気を付けながら行います。水中活動中はバディシステムは基本的にお互い2秒以内に合流ができる距離感となっております。お互いを気を付けながら移動したりしてあげましょう。生物の写真とかを撮る場合は、一緒に撮るのではなく一人が撮ってる間もう一人は周囲を見張って逸れないように注意するなどお互い周囲を気を付けてあげましょう!時には先を移動するチームの人たちを止めるように呼び掛けたり、夢中になっているダイバーを呼び掛けたりして逸れないように気を付けましょう!
まとめ
ということで今回は水中で逸れてしまった時のロストに関するお話でございます。水中で逸れてしまった場合の対処方法を知ることでいざという時に落ち着いて対処することが出来ます。こういうことが起こらないことが最も大事ではありますが時には起きてしまう。。。そんな時にこちらのことを思い出して落ち着いて対処していきましょう。