ダイビングの世界

【現地型と都市型なにがちがうの?】各ダイビングショップの特徴とは

ダイビングを始めたい!ダイビングを楽しみたい!と、言った時にほとんどの人がダイビングショップを利用するだろう。しかしダイビングショップと一言にまとめても実は様々な種類があるのはご存じだろうか?ダイビングスタイルは人それぞれ!自分のスタイルにあったダイビングショップの形態を知ることでダイビングに行くのがもっと楽になったり、もっと楽しくなる可能性も…!今回は様々なダイビングショップの特徴をまとめた。

ダイビングショップの種類

よくダイビングショップの種類で上げられるのが【都市型】と【現地型】の2つ。だが実際にはもっと細かく区分けわれるのだ。少しの違いかもしれないが、これを知っているとダイビングをしたい時にダイビングショップを選ぶ一つの参考になる。


都市型ショップ

海の近くになく、街中にあるダイビングショップ。そのほとんどは駅の近く等のアクセスのいい場所に立地しており、気軽に遊びに行く事が出来る。国内外問わず様々なダイビングポイントへのダイビングツアーを開催している。


現地型ショップ

比較的海の近くにあり、特定のダイビングポイントをメインフィールドにしていることが多い。しかし1つのダイビングポイントに限らず、メインフィールドの海況が悪い時やイベント的に他のポイントに潜りに行くことも多い。


リゾート型ショップ

国内では沖縄方面や伊豆諸島などがこれに当たる。このスタイルのダイビングショップは近隣にダイビングポイントがいくつもある為その時の海況やダイバーのレベルに応じてポイントを臨機応変に変更することができる。


現地サービス

特定のダイビングポイントを管理しているダイビングショップ。直接来店したダイバーにガイドをする事はもちろん、他のダイビングショップに施設を提供したりもする。ショップによってはガイドを一切していない店舗もある。


以上がダイビングショップの種類だ。もっと細かく分けることもできるかもしれないが、基本的にはこの4つがダイビングショップのスタイルとなる。

各ダイビングショップの特徴

それぞれのダイビングショップには特徴があり、その特徴もダイビングショップ選びに欠かせない要素の一つだ。立地状況によるアクセスのしやすさ、ダイビングの料金、サービス…様々な事が異なるため、自分のダイビングスタイルや移動手段と照らし合わせることが大切。


都市型ショップ

 

・アクセス…自宅や職場からも行きやすい
・料金…他のスタイルのショップに比べると高め
・ダイビングエリア…国内外問わず様々なダイビングポイントへのツアーが開催されている
・受け入れ最少人数…平均2~4名
・ダイビングライセンス…最も取得しやすい。納得いくまでやり直しもできる

都市型ダイビングショップの一番の特徴は様々なダイビングポイントへのツアーを開催している事。ダイビングを行う時に大切な事として「安心して潜る」というものがある。都市型ダイビングショップであれば、いつも一緒にダイビングをしているインストラクターと潜ることができるのはもちろん、ダイビングショップ内で仲良くなったダイビング仲間と一緒に潜る事が出来る為、水中の安心感は高い。海外やリゾート地でのダイビングも基本的にはそのショップで現地のガイドや船を貸切ることができるため、初めての人と潜ることは少なく、また普段のダイビングツアーの感覚でどんなところでもダイビングを楽しむ事が出来る。

また、自宅や職場からアクセスがいいショップならばダイビングのスキルや器材の相談も気軽に行う事が出来る。特にダイビング器材の購入を検討している場合、都市型のダイビングショップであればモニター品が用意されていたり、ショップにそれらが無くてもメーカーからモニター品を取り寄せてくれる為、実際に器材を試してから購入することもできる。

ダイビングツアーについては1人から開催してくれるショップは少なく、人数が集まらないでツアーが中止になるという可能性もある為注意が必要。


現地型ショップ

・アクセス…自分でショップまで向かう必要がある。ダイビングショップの最寄りの駅まで迎えに来てくれる店舗が多い。
・料金…都市型ショップと比べると6,000円ほど安い
・ダイビングエリア…メインのダイビングポイントが決まっている為基本的にはそこで潜る。月に数回他のポイントに行くことも
・受け入れ最少人数…平均1~4名
・受け入れダイバーレベル…基本的には初心者からOKだが、ショップによって異なる事も
・ダイビングライセンス…泊りがけでの取得がオススメ

現地型ダイビングショップの一番の特徴は基本的にいつでもダイビングができるという事。ほとんどの現地型ショップがメインのダイビングポイントを決めており、そこでのダイビングであれば1人からでもガイドを行ってくれる。
※ボートダイビングやメインポイントではない場合には2名以上参加者がいないと開催しない事もある。

ほとんど毎日ダイビングを行っている為メインポイントのガイドに長けており、旬の生物や水中景色を最大限に楽しませてくれる【ガイド力】の高さは他のスタイルのショップに比べると最も水準が高い。そのかわりショップによっては初心者お断りの上級者向けダイビングショップがあったり、特定のダイビングスタイル(ドリフトダイビング専門やフォトダイビング専門など)がある場合もある為、ショップ選びの際には注意が必要である。ほとんどのダイバーが個人で来店する為、毎回ダイビングをするメンバーが異なる事も普通にある。


リゾート型ショップ

・アクセス…自分で現地までの交通手段を手配して行く必要がある。空港や港まで迎えに来てくれるお店もある。
・料金…都市型ショップと比べると6,000~10,000円ほど安いが差がかなりある
・ダイビングエリア…現地周辺に点在するダイビングポイントで潜る
・受け入れ最少人数…平均1名からOK
・ダイビングラインセンス…難しい場合もある

リゾート型のショップの一番の売りは海の綺麗さだ。ダイビングが特に面白いエリアに店舗を構えていることもあるが、ショップ周辺に無数にあるダイビングポイントの中から特にオススメのポイントを案内してくれるため、リゾート地特有の綺麗な海を満喫させてくれる。ほぼ毎日海に潜る事が出来る為、ガイド力も高い。ショップによってガイドの仕方がかなり異なるので、気に入ったスタイルのお店に出会えると最高の思い出を残すことができる。しかし人気のダイビングエリアという事もありダイビングショップが無数にある事が多く、なかなか自分の中での大当たりのお店を見つけるのは大変。

ダイビングライセンスを取得する際には少し注意が必要で、限られた日数で講習を行わなくてはならない為自分が納得いかないままダイバー認定になってしまう場合もある。その場合にはもう一度同じショップに通うか、より気軽に行ける距離にあるダイビングショップを見つけて練習をすれば問題はない。しっかりと自分のダイビング技術を客観視することが大切。


現地サービス

・アクセス…自分で現地まで行く必要がある。最寄り駅などに迎えに来てくれるショップは少ない
・料金…都市型ショップと比べると6,000~10,000円ほど安い
・ダイビングエリア…管理しているポイントでのみ潜るショップが多い
・受け入れ最少人数…1名からOK。※ガイドを行っていない場合もある
・ダイビングラインセンス…開催していない事が多い

現地型サービスは基本的に一般ダイバーの受け入れというよりは、その施設を利用しに来るダイビングショップを受け入れるのが主なスタイル。ガイドを行っているショップもあるが、ガイド付きダイビングツアーを開催していないショップも多い。一般のダイバーがガイドをつけないセルフダイビングを行う場合にはこの現地サービスに直接申し込みを行う必要がある。現地サービスのインストラクターは基本このポイントでしか潜らない事と、一般ダイバーに解放されていない時間も潜ることができる場合もある為、その海の知識は非常に高い。


以上のようにダイビングショップのスタイルによって特徴は様々!どのダイビングショップを利用してもダイビングは楽しむ事が出来るが、大切なのは「自分のホームのダイビングショップを決める!」という事。毎回違うポイントにダイビングをしに行く人でも、どこかしら「ここが自分が一番信頼できるダイビングショップ」というものを作っておくと、何か困って時に相談がしやすかったり、どこか違う場所にダイビングをしに行きたい時にも相談を行う事が出来る。そういったホームショップがあるとイベントにも参加出来たり楽しさが倍増するのでまずはそのホームショップを決めてほしい!しかしほとんどの人にとってホームのダイビングショップはダイビングを始めたショップになることが多いが…。

「自分に合っているホームのダイビングショップってどんなだろう?」という方はまずダイビングを行う頻度を考えるといい。年に1回しかダイビングをしない場合と毎月ダイビングをしたい人、毎週ダイビングをしたい人ではショップのスタイル選びが異なってくる。

・毎日でもダイビングがしたい人…【現地型ショップ】【現地サービス】

・1~2ヵ月に1回ダイビングがしたい人…【都市型ショップ】【現地型ショップ】

・年に1回しかダイビングをしない…【現地型ショップ】【リゾート型ショップ】

現地サービスは完全に玄人向けのスタイルなので、頻繁にダイビングを行う人でないとそもそも受け入れてくれない場合もある。(もちろん例外はあるが…)リゾート型ショップは毎月行けるならホームショップになりうる。あとは車を持っているかいないか。ダイビング器材をもった状態での長距離の公共交通機関での移動が苦ではないかなどによっても変わるので、それらも考慮すると自分のホームショップが見つかってくるはずだ!

ダイビングショップ選びのポイント

やはりどうしても「はずれ」と言われてしまうダイビングショップはある…。もちろんショップに問題がある場合もあるが、自分とお店のダイビングスタイルが合わなかったという可能性もある。ダイビングショップ選びを間違えない為のポイントをまとめてみた。


ダイビングライセンスを取得したい場合

  • 通いやすさ
    スムーズに講習が終了すればいいが、そうではない場合もある。ダイビングライセンスを取ってからはダイビングに慣れることも必要なため、最初は毎回同じダイビングショップに通う事がスキルアップの近道になる為、なるべく苦がなく通えるダイビングショップを選ぶのがオススメ。
  • 取得費用の明瞭さ
    ダイビングショップによってライセンス取得講習の料金はまちまち。いざ調べてみると掲示されている料金の中に「料金に含まれていないもの」というのがある。この中は要チェック!提示されている料金は安く見えても色々計算すると結局高額になる事も…。また、今は減っては来たが中には器材の購入を強制してくるお店もある。ダイビングを始めるのに器材がある事はプラスではあるが必須になることは絶対にないので、最初からダイビング器材の購入を考えていない人はもし強制された場合にはしっかりと断ろう。
  • ライセンス取得後のコースの豊富さ
    折角ダイビングライセンスを取得したにもかかわらず、その後のコースに魅力が無いとホームのダイビングショップとして通い続けるのが難しくなってしまう。ダイビングという遊びは最初はどうしてもスキルアップが必要になる場面が多くあるので、そんな時にスキルアップできるコースが多いダイビングショップのほうが上達の近道になる。
  • 知りあいに紹介してもらう
    意外と身のまわりにはダイビングラインセンスを取得しているダイバーがいたりするものだ。既にダイビングを行っている友人や知人がいるのであればその人がラインセンスを取得したお店の事を聞いてみるといい。いいお店であればお勧めしてくれるし、良くない場合には素直に教えてくれるだろう。
  • 説明会に参加する
    可能であればダイビングライセンスを取得する前に気になるお店に直接行き、ダイビングライセンス取得コースの説明会に参加してみるといい。敷居が高く感じる人もいるかもしれないが、実際はそのようなことは無く気軽に説明会に参加することができる。説明会を聞いたからと言って必ずしも申し込みをしなくてはならないわけではないので、気になった場合には一度連絡をしてみるといい。
  • コース規約はしっかりと確認する
    コースの日程変更やキャンセルに料金がかかる事が多いので、いつからどれくらいの料金が派生するのかを確認しておかないと後々トラブルにつながる可能性もある。コース規約は必ず存在しているので、それを見せてもらったり、持ち帰って家でしっかり確認しておくことが必要だ。不明な点が出てきたら電話やメールでダイビングショップに確認を取ったほうがいい。


ダイビングツアーに参加したい場合

  • ショップのブログなどでダイビングスタイルを調べる
    例えばゆっくり水中生物の写真を撮るのが好きなのにドリフトダイビングの専門店に行ってしまったり、ウミウシが好きじゃないのにウミウシを沢山紹介してくれるショップに行ってしまうと、ダイビングの満足度は下がってしまうだろう。自分の好みに合っているスタイルのダイビングを行っているお店なのかをホームページやブログをみて調べることは大切だ。
  • クチコミをみてみる
    昨今ほとんどのダイビングショップのクチコミが世にあふれている。実際に行ってみないとどんな雰囲気のお店なのかがわからないが、行った事のある人が残しているクチコミは大きなヒントになるだろう。
  • ホームのダイビングショップや知り合いに紹介してもらう
    「はずれ」と思われるダイビングショップの中で、特にショップが悪質な場合には、そもそもそのようなショップには知り合いが少ないことが多い。その為信頼できるホームのダイビングショップや面識のあるダイバーにダイビングショップを紹介してもらうと悪質なショップに出会う可能性は非常に低くなる。不安な場合には周りに相談してみよう。

ダイビングショップ選びでダイビングの楽しさは大きく左右されてしまう。折角楽しむために始めたダイビングがそんなことでつまらないものになってしまってはもったいない!自分のダイビングスタイルに合ったダイビングショップを見つける共に、ホームのダイビングショップを決めて、安心によりダイビングを楽しんでもらえると幸いである。

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